皆様におかれましては,ご健勝のことと存じます。生物学コースの近況についてご報告致します。新型コロナウイルスにより,様々な行事が大きな影響を受けておりましたが,ポストコロナ社会へと移行するなか,大学でも修士論文審査会,卒業論文発表会は予定通り対面で実施することができました。人事に関しましては,公募により選ばれた大戸夢木准教授が令和6年4月より新たに赴任されました。大戸先生は魚類生態学を専門としており,ヨシノボリ類やウナギなどの回遊生態を研究されております。また,令和6年4月より,沿岸環境研究センターの渡辺幸三教授,および令和6年9月からは同センター助教の濱本耕平助教が,生物学コースの兼担となり教育や研究指導に貢献いただいております。一方で,令和5年3月に中島敏幸教授が定年退職を迎えられ,今田弓女助教が京都大学大学院理学研究科へ異動されました。また,令和5年12月に沿岸環境研究センター北村真一准教授が三重大学大学院生物資源学研究科に異動されました。長らく生物学コースでの教育と研究に貢献されてきた先生方に心より感謝し,今後のますますのご活躍を祈念いたします。
生物学コースではこれまでどおり,「形態形成」,「生理・適応」,そして「生態・環境」の三つの分野を柱として教育と研究を推進しております。形態形成領域では佐藤康(植物形態学),金田剛史(植物形態学),高田裕美(発生生物学),村上安則(進化形態学),および福井眞生子(進化形態学)の5名,生理・適応領域では佐久間洋(植物生理学),加藤大貴(植物生理学)および仲山慶(環境生態応答学)の3名,生態・環境領域では井上幹生(生態学),畑啓生(生態学),大戸夢木(生態学)および岩田久人(環境毒性学),渡辺幸三(生態),濱本耕平の6名が,それぞれ研究,教育を行っています。令和6年度においては卒業研究生46名,博士前期課程の大学院生23名,博士後期課程の大学院生11名が各研究室に所属して研究に励んでおり,優れた研究成果を挙げております。
令和6年度にはほぼ全ての授業が対面形式となり,コロナ禍以前の明るく活発なキャンパスの風景が再び見られるようになりました。一方,新型コロナウイルスへの対応の過程で,教職員の創意工夫により,多くの授業でオンライン教材が整備され,様々な手続きが効率化したたことは,厳しい状況が生物学コースの教育研究環境を進化させたと言えるかもしれません。今後も在学生の皆さんができる限り充実した学生生活を送り,社会に出て羽ばたけるように,最善を尽くす所存です。私たちは常に生物学教室の同窓生の皆様が,仕事や遊びに,大学へいらっしゃることを心待ちにしております。今後ともご支援とご協力をいただけましたら幸甚に存じます。最後になりますが,同窓生の皆様のご健康とますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
(畑 記)