ー理学同窓会関西支部だよりー
理学部化学科10期
田嶋邦彦
前関西支部長の堀内眞理先生の後任として関西支部長を拝命いたしました。微力ながら関西在住の理学部卒業生諸氏の親睦と情報交換および在学生の支援に取り組む所存です。
国立大学の理系学部では博士前期課程への進学率は概ね70%に達し、大学院修了までの3年間は主に研究室単位で過ごします。卒業、修了後も研究室単位のOB・OGを中心とする小規模同窓会は活発です。LINE等の手軽な通信手段が「小規模同窓会」の開催に有効で、プライベートはLINE、仕事はe-mailとして使い分けられています。私のような60歳代後半の学科同窓会(化学科10期)でもグループLINEを近況報告等に使用しています。
多くの大学では学部単位の同窓会組織と「小規模同窓会」を関連付ける方策が模索されています。理学同窓会は「小規模同窓会」との連携に積極的で、同窓会誌への開催報告の投稿を条件とする支援策を実施しています。この支援策を広い世代の卒業生に周知できれば、理学同窓会は卒業生の親睦と情報交換のプラットフォームとして機能すると期待しています。
関西地区では多数の理学同窓生が実業界を中心に教育界等で活躍していますが、理学同窓会関西支部との関連付けは希薄で、残念ながら支援策も殆ど知られていません。そこで、関西支部幹事と関連する研究室のOB・OGを辿りながら「小規模同窓会」支援策の周知をはかる所存です。どうぞ、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
化学科10回
(同窓会会報14号より転載)
堀内 眞理
理学同窓会員の皆様にはお変わりなく、ご活躍のこととお慶び申し上げます。 昨年、関西支部長を拝命致しました。非力でございますが、役員の皆様のお力添えを支えに責めを果たしていきたいと思っております。
同窓会活性化を目ざしての城尾昌範前会長の想いのひとつが、関西支部の結成でした。先生の在任中には実現できませんでしたが、昨年9月、松山での総会で承認をいただき正式に発足しました。国内で2番目の支部です。昭和57年設立の東京支部の実績も参考にさせて頂きながら、また同支部のご協力も仰ぎつつ相携えて同窓会の発展、会員相互の活発な交流を通じて母校の発展をも支える組織となることを願っております。
関西支部発足までの経過を簡単に記します。
2010年秋、当時の同窓会長、城尾昌範先生から後輩の私に関西支部設立の準備依頼がありました。当初、設立準備会は全学科の有志でスタートすることを意図しました。しかし理想と現実の差、個人情報保護法の壁をこえられぬまま時が経過しました。15年秋、東長雄会長から、近畿圏で恒常的会合を持って活動しておられる化学科のグループを紹介頂きました。口コミでの準備委員の勧誘が暗礁に乗り上げていた中での、大きなサポーターの出現でした。昨年7月の関西支部総会の開催は、そのグループを束ねておられる田嶋邦彦氏(理10化・院4化)の強力な統率力と実行力の賜物でした。開催時点では同窓会会則に照らしての支部は存在しないので、本部事業として東会長が「拡大関西支部設立準備委員会」を主催くださり、引き続いて支部総会に移りました。総会では宇野英満副学長に基調講演をいただきました。総会、交流会には、平野幹理学部長、前原常弘教授、石川貴之東京支部幹事にもご臨席いただき、総数50名ほどの会となりました。会場は大正元年に「知の交流と心のふれあいの場」として設立された伝統と歴史のある会員制倶楽部です。倶楽部の建物は国の有形文化財に指定されています。私たちの趣旨にも通じるスローガンを掲げる倶楽部で、記念すべき第1回の総会を開催できた事は何よりと存じます。ご出席の皆様には大阪の近大名建築をもお楽しみいただけたかと思います。素敵な会場をお世話くださいました後藤幹郎校友会近畿支部長に御礼申し上げます。
2004年の国立大学の独立行政法人化以降、基礎研究をすすめる環境は運営費交付金の削減で年を追って厳しさを増しているようです。一方で福島原発事故の廃炉費用、東京五輪関連費用等々、収束点の見えぬ数字が跋扈しているのを知ると一抹のむなしさを覚えます。身近なところでも短期の成果を煽る数値目標や単純比較のための数値化がはびこる昨今です。意に沿わぬ強制による、無理な数値化が多くの問題を生じているように感じます。数字の比較は明瞭です。しかし、示された数値を比べ評価する前に、その数値が出される過程や算出方法の開示がどこまでされているか、同じ手順で出された比較するに値する数値なのかの吟味がおろそかにされているように思います。
電子機器やスマホの普及で、人同士の直接の交流が急速に希薄になってきました。このような時代だからこそ、同窓生が一堂に会し親密の度合いを深めることができる場としても、関西支部の催しを活用願いたいと思っております。情報交換や親睦などの他、ご要望、ご提案をお寄せいただければ幸いです。
関西には多くの卒業生がご活躍です。このたびの理学同窓会関西支部発足を機会に、日頃ご親交をお持ちの会員の皆様お誘い合わせて、総会開催の折りにお集まり頂き、学科間、世代間を越えた新たな絆を結び、同窓の輪を拡げていただけたら幸いです。是非、若い方にもお声かけをお願いします。
終わりに、会員皆々様のご健勝と一層のご活躍をお祈り申し上げますとともに、理学同窓会関西支部の健やかな発展に向けてのご支援、ご助力をお願い申しあげ、ご挨拶とさせていただきます。
文理15生
(同窓会会報10号より転載)
関西支部長 堀内 眞理(ほりうち しんり・文理15生)
皆様、ご無沙汰致しておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
前回、関西支部の総会のご案内状を発送したのは2020年2月17日でした。
総会準備に追われている時は、案内状投函からわずか2週間たらずで、支部総会・懇親会中止の葉書を投函することになるとは思ってもいませんでした。
今から当時を振り返りますと、中国武漢で確認された新型コロナウイルスがアジア諸国へ広がる気配が出て、関連の報道が、騒がしくなり始めたころでした。コロナの国内侵入が明らかとなり、1月末に日本政府が感染症法上の「指定感染症」に指定するなど、国内医療機関への緊張感を高める動きがあり、都市部での感染拡大の問題が身近に迫ってきました。
会場として予約しておりました「大阪倶楽部」は大阪市の中心部。お集まりいただく際にご利用頂く交通機関の人混みの危険性をも考えたとき、中止はやむをえないと判断しました。
これを書いている22年11月の時点では、コロナ騒動は依然として収束とはほど遠く、第8波の報道、予防接種も5回目の案内が届くという状態です。「一堂に会して、同じ空気を吸いながら、旧交を温める」という懇親会のたいせつな目的の一つを、かつてのように安心して楽しめる兆しすら窺える状況にはありません。
同窓会誌13号が発行される頃は、前回の総会中止から丸3年経ったことになります。
何もできないまま過ぎた3年、先の見通しがたたない現状に虚しさだけが募ります。
関西支部便りでご報告できることが全くないことが、残念でなりません。
明るい話題の共有できる日が早く訪れることを願いつつ、皆様のご健勝を心からお祈り致します。
(同窓会会報13号より転載)
<支部長>
田嶋 邦彦 《理学:化学 10回》
(兼務:本部幹事)
<副支部長>
池上 亨 《理学:化学 21回》
(兼務:会計)
<総務幹事>
森 郁夫 《理学:化学 10回》
<幹事>
岩田 洋明《理学:数学 11回》
<会計>
池上 亨 《理学:化学 21回》
<会計監査>
夜船 勝彦《文理:化学 17回 》
<顧問>
堀内 眞理《文理:生物 15回》